「
大河内山荘」
↑ のHP画像ほど紅葉してたらさぞかし奇麗かと思うのですが、醍醐味はそこじゃあない(笑)
高校の修学旅行で、なぜこの庭園を選んだのかさっぱり覚えてないのですが…
庭園好きの私にとっては多分京都で一番好きな場所。
庭園の何がいいのか?といわれるとちょっと一言では言えないんですけど
「英国のガーデン」にも通じるものがあるからかなあ…
(イギリスに旅した時も、何かと言えば「庭園」に寄ってのんびりしてました)
寺社仏閣や、お城じゃなく、そのオマケともいえる「庭」が何よりスキなんですねえ。
畑仕事は死ぬほど嫌いなんだけど(食べるためにする土いじりには興味がナイw)
「心地よい空間」と言う意味での「庭」を作るのなら最高。
宝くじで8億当たったら、お庭作ってみたい(笑)
人の手の加えられていない「自然」もいいけど、
人が自然をあるがままに楽しむために一手間かけたのが「庭園」の良さ。
とくにここは、「借景庭園」といって四季折々の花や植物で彩られ、その時々の季節や、時間帯でも、楽しめるものが自然の顔次第でガラリと変わる。
計算された居心地の良さが、自然と一体になっている、といいますか。
「これぞ人類と大自然との真の共存」なのではあるまいか、などと思うほど(大げさ)。
時代の流行に振り回されることもなく、自然をそのまま生かすため、その造形にはこつこつと何十年もの歳月をかけねばならず(ここは30年かかっているそうです)、その後も人が丁寧に手をかけ続けて初めて「楽しむ」という領域に達する……
(これを幼児の私は感覚で「良い」と感じていた……なんというジジムサイ幼児…)笑。
[3回]
寺社仏閣がひしめく古都で、
この大河内山荘は、「俳優が個人的に楽しむために作った庭」ということで異色です。
なんちゅーか、宗教色から遠いと言う意味でもそうだし。
庭園内に、やたらと鳥居があったり池があって中にコインが投げてあったりするとがっかりするんですけど、ここにはそういうものが無い。それがイイんだよな〜。
小さな山門をくぐって、人が一人歩ける程度の小径が続きます。
この「迷路感」がもうたまりません。
(あ、だから実は、巨大迷路なんかでもトウモロコシ畑に作ってある迷路とか大好物・笑)
着物と草履でも、ゆっくり散策出来るように歩幅が計算された渡り石や
くねくねと曲がりくねった径が、本当に趣き深い。
「集団でガヤガヤするには不向き」な場所、それが魅力。
腰掛けるための石があれば、
そこに座ると何か風流な枝葉や空模様が見えるようにと計算されている。
比叡山の望める小さな空が、庭園の中腹に開けていました。
大文字焼きも、その小さな空間で独り占め出来るってことです…なんて贅沢なんでしょうか。
この庭を造った俳優さんも、着物の美人を連れてゆっくりここでデートしたんだろうなあ〜……
そうそう、だから、私はここへ「いつか、大好きな人と一緒に来たい」って思ったんですよ。
でも、大好きな人って言っても、この風情を同じ感覚で楽しめるヒトでなきゃならなかった。
今までは残念ながらそういう人が居なかったんです。
鳥の声と木々の擦れ合う音と自分たちの足音しか聞こえない小径。
もちろん他の観光客の姿は見えません。
ヒールのさほど高くない靴を履いていましたが、
「コケるなよ〜」とおにーさんが手を貸してくれました(^^)
一応デートなんで、ちょっと惚気ておくかな(笑)
林の中には、苔の自生地。すごい良い色。
これ、画像ソフトでいじってないですからね?この色ですからね。
自生地の中に渡り石が続いていて、その先には庵があり、軒先に座ってこの苔の林を眺めることが出来ます。
苔の緑と、秋には紅葉の赤。
自然の織りなす色のコントラストを、庵の軒先でのんびり楽しめる…
うっとりしちゃいます。
余談ですが、私はコケが大好きです。
芝生だと座ってると露で濡れたりしますが、苔はふわふわで濡れたりしないし〜、良い匂いがするし。
苔があると立ち止まって撫でてたら、
おにーさん曰く
「リケジョやなくてコケジョやな?」。
放っとけw
庭園の一番高いところにある月香という庵から、京都の町が見下ろせます。
なんというか、いちいち贅沢です〜……
渡月橋の写真はちょびっとしか撮ってないのにw
でも、ここでも庭を楽しむの優先で、
写真を撮ろうと思ったのは数カ所でした。
ん〜〜〜、
写真撮るために来たんじゃないし、って思うのはいいけど、
誰かに良さを伝えるためにはやっぱ、写真なんだよなあ…
しかも、例によって「もっと撮っときゃ良かった」って後悔したし。
第一私の写真では、ここのお庭の「秘密っぽい感じ」とか「迷路感」とか分かんないもんなあ…
動画っていう手があると気がついたのは、このあとでした(笑)
入館料には抹茶とお菓子の代金も含まれてるので、
こんな風流な景色の見えるお茶処で抹茶を頂いて…
(前来た時は、イケメンの若いお坊さんが、緋毛氈の上で手ずからお抹茶を立ててくれたんですよね〜。流石に、今はそういうサービスは無いか……)
大河内山荘を出ると、目の前に有名な竹林の小径が続いています。
……ていうか!!!
これ、メインストリートから逆のルートを来れば、
山登りしなくて済んだんじゃ……
(つか、ほとんどの人がその逆ルートで来ているようだったし!!
)
(つづく)
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