百田尚樹さんの「永遠のゼロ」を読んでいる。
つか、昨日買ったばっかなのでまだ最初の方しか読んでないんだが、
色々うろ覚えだったことが整理されて面白い。
戦艦と戦闘機の関係性が分かり易く整理されて語られているトコ。
(だから、まだほんの序盤なのよ^^;)
でも、そこまで読んで、なんだかヤマトで漠然と「なんかヘン」と思ってたことが整理されてるので面白い。
松本零士さんのマンガでも、似たようなことが語られてたんで朧げに覚えてるのだけど(第二次大戦中の”ハーロック”がメッサーシュミットに乗ってたとか…ああだから、彼は世が世ならドイツ人なんだなあとかw 零式艦上戦闘機=ゼロ戦の左旋回について行くな、って話とかw)それよりももっと分かり易い。
ヤマトの世界観は、やっぱり言うまでもなく「第二次世界大戦初頭の日本海軍」なんだよねえ。
それにしても、ヤマトは空母ではなく長距離駆逐艦、みたいなモノなんだろうな。
のわりに、空母並みの艦載機保有率……
まあ、だから艦載機が折りたたみ式になったのはまったく妥当なわけだ。
真珠湾攻撃以前は、戦艦同士での戦いが普通だったらしい。
大艦巨砲主義、といったようだ。
真珠湾攻撃で、長距離を飛ぶ艦載機がアメリカの駆逐艦を沢山沈めたことで、
海上の戦いは空母VS空母になった。
艦載機を持たない戦艦は、砲台を持っていても丸腰に近い、ということになる。
…なんのことやら、女子にはどうでもいいかな?(笑)
つか。
今回ERIさんは、2199は戦争ごっこを見せて頂きましょう、というパラダイムシフトを経て、脳内変わってきちゃってるんで。
そこで今度は
『なんでヤマトが艦載機を積んでいるのか』という根本的な設定の是非について、
考え始めちゃった…という次第なのさ(苦笑)。
いや、ヤマト世界の艦載機の在り方、といいますか?
それで「永遠のゼロ」を読み始めたわけじゃないんだけどもね。
たまたま、このところ第二次世界大戦がらみの小説を読むことが多いので、百田作品は偶然。
(ホントは「モンスター」を読むつもりだったのが、うっかりこっちを買っちゃったのだ。…「進撃の巨人」の10巻を買うついでに・笑)
戦場の兵士達に随伴して存在するはずのルポライター(いや、林芙美子のホントの人生?)を描いた「ナニカアル」(桐野夏生)も面白かった… うん。
だからなんでヤマトには軍の広報部隊が乗ってないんだ?!とか、そういうのも。
戦争モノの小説だの映画だのを色々見ていると、ヤマトの設定の甘さが痛いほど突き刺さるのでございますが、今回は特に「艦載機の使われ方」って御題でそれを痛感。
戦艦をやっつけたい場合、魚雷をぶら下げた雷撃艇を近くまで飛ばして、
戦艦の横っ腹に穴をあけて水を入れて沈める、という方法を取る。
だけど、魚雷をぶら下げてる雷撃機は重くて動きが鈍いから、
そいつを護衛するための、動きの速い戦闘機がくっ付いて飛ぶ。
それが艦上戦闘機、要は代表格が零戦、だったわけです。
艦上戦闘機はそれだけじゃなく、敵方の雷撃機を見つけて(策敵・哨戒)味方の戦艦へ到達される前に撃ち落とす役割も持っている。
(かなり端折ってますが、各々の役割はこんな感じ)
ヤマト見てると、艦載機ってそういう役割で動いてるのかなんなのか、
てんで分からない時があるのでございますが(旧作は言わずもがな、2199でも時として)
どうなんでしょうか。
ヤマト側が艦上戦闘機を持つ意味は単に「哨戒・先制攻撃」のためだけ?
あと、単純に護衛か。
でも、2199の場合、戦闘機に波動防壁を張れるわけじゃないからなあ、やっぱ攻撃力としてはそれほど重視されていないのか。
復活篇では、重爆撃機が積まれていて、
ちゃんとそれの出撃をコスモパルサーが援護してました。
だから、これは正しい使い方と言える。
それから、ガミラス側の艦載機の在り方で「ハテナ?なケース」として分かり易いのが、旧作の七色星団会戦。
ドメルの瞬間物質移送機で、ヤマトの真ん前まで「ポヤヤ〜ン」と出てきたドリルミサイルを積んだヤツ、が雷撃機。
だけど、あんな近接空間にあんなでかい爆弾(笑)積んだ雷撃艇を送れるのなら、ガミラスには艦載機なんぞ必要ない、ってことになる。
でかい爆弾持ってる味方の爆撃機を守るのと、
相手のでかい爆弾持ったヤツを先制攻撃するのが艦載機の主な役割だからだ。
双方の艦載機が相見えた場合に、格闘戦=ドッグファイトになる。
ヤマトで古代や加藤達が繰り広げているのは、本来そういうシーンなはずなのであります……
ヤマトを足止めするというのが目的で艦載機攻撃…があったのだとしても、
瞬間物質移送機、なんてどこでもドアみたいなもん持ってるのなら、足止めもする必要なさそうだよな。
ガミラス側は艦載機を出さなくても、いいんじゃないか。
ドッグファイトにつきものの犠牲はいらんがな…(^^;)この時点で、ドメル将軍、「名将ドメルにしては」下手な作戦、無意味な犠牲出し過ぎ、って事になる(笑)。
2199では、ちゃんと別の星間戦争もやってるよ、ガトランティスと戦ってるよ、って描写があったんで(で、ガトランティス側もデスバテーターを出してましたんでw)ガ軍が艦載機を駆使する理由はちゃんとしてるのではありまするが………。
また、旧作・2199ともにあった最初の冥王星会戦(メ号作戦)。
艦載機無しで、ユキカゼはちゃんと威力偵察に出ていて、
艦砲のみの対戦でした。
………んー、これはなんでしょうね?
地球軍とガミラス軍、同時期に艦上戦闘機を開発実戦投入したんかいな、という印象が。
イヤイヤ違うよな…
単純に艦載機を出すまでもないとガミラス側が判断していたのか?
確かに、実際には第二次世界大戦中に各国競って艦載機の開発をしたわけでありますが…
2199のメ号作戦では、本当ならガミラス側には艦載機がいても良かったよね。
………大型戦艦の主砲使わずに、積んでる雷撃機と大型爆弾とで地球の艦なんか片付けられそうじゃん…
このように屁理屈こねてあれこれ考え出すと、
ヤマトの戦闘シナリオにはどうも時たま気に入らない部分が出てくるのでありますが(w)
そこんとこの補完が今回、新たに2199に期待している所なのだ。
第二次世界大戦の、戦艦と艦載機と爆撃機の関係性を本当に理解した上で、
独自のSF設定を導入して描かれることを期待したい。
(キャラ萌え女子にはどーでもいいことかもですガ…)汗。
第5章にはガミラスが「威力偵察」を行う…というシーンが出てくる。
うん、なかなか本物っぽい。
そういえば、独自の設定でなるほど、と思ったのがSBヤマトで使われていた
ターゲティングという手法。
ほぼ巨大エイリアンみたいなガミラスの戦艦ぽいもの…に対して、艦載機が綿密に誘導装置みたいな印をつけて回り(単に測定してるだけ??ビーコン派みたいなモノ?)それを待って地球の戦艦がビ―ム砲を発射する、と印の所へビ―ムが届くので撃ち漏らしが無い、という戦法。
あれはガミラスがどちらかというとヤマトっぽくない(フツーのSFっぽいw)敵さんだったので、
ちょろちょろ飛び回る小さい戦闘機があってもなんか大して役に立ってなかった臭く、
ターゲティングのために戦闘機を使うが基本は大艦巨砲主義的な戦闘だった、と言える。
SBヤマトはそれほどキライじゃなかったし(w)
そうやって戦闘描写に力を注いでいたのは好感が持てた。
一番拙いのは、
「ヤマトだから絵的に艦載機が前衛守ってて、交戦すると艦載機がドッグファイト」っていう、漠然としたお約束の形だけを見せられることだ、と思う。
………しかしこねたな、屁理屈(笑)。
ん?
この記事。
徒然、という言葉がめっちゃ似合わない内容だってことは、
実は最初から分かってた(爆)………ボソ。w
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