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The Planet of Green  ☆ blog

   

忘れてはいません

人間の脳には、安全装置がついている

辛いこと
悲しいこと
自分の心の容量ではどうにも処理しきれないこと
そういうことがあると、脳が「はい、ここまで」と
考えたり感じたりする機能を停止するのです


かつて。
狂おしいまでに敬愛した人が、自分の思っていたような人ではなかった…そのことに心を痛めて、その人を遠ざけようと考えた自分がいました
けれど、その時にはもう、私はその人のすごく近くに行ってしまっていて。
その場所から、離れるのはとても難しい状態でした

敬愛していたその人が「自分の思ったような人ではなかった」
そう感じさせた原因の一つは、その人が心に負っていた病だったのだと思います
なのに、私には、それに対する理解がなく… 
いえ、頭では理解しているつもりだったのですが
結果的に、心がついて行かなかったんでしょう



お会いしたいです、電話を下さい、と
自宅の固定電話に「あの声で」メッセージが残されているのを聞いて
また思いました……
「ああ、こんなつまらないことを…。これは、あの輝いていたあの人じゃない」
泣くほどに残念でした

確かに
当時私には、あの人の気持ちを受け容れる余地がありませんでした
例え、舞台稽古の流れでの、ちょっとしたアドリブだとしても。
敬愛しているはずの人の家族に恥じなくてはならないようなことはできないと
そちらにのみ 注力していました

間違ってはいなかったと思います
私は、正しかった。


でも


自分をシャットアウトした私に対して
敬愛するあの人は耐えきれない孤独を感じたのではないか。
そう思うことの恐るべきおこがましさは承知の上ですが
なぜ私はあのとき
「連絡を下さい。お会いしたいです」というあの人の声を無視してしまったのか……
いまだにそう考えるといたたまれなくて、心が潰れるように感じます

事故ではなくやはりあの人は
自分で自分の人生の幕を降ろしたんだな…と
ふいに確信しました



そうしてもいい、と
死に抗う気持ちを増長させてしまった原因の一端は
やはり私にもあったのでしょう
その頃私にくれたメールには、私のことを「ロクサーヌ」だと…。
私がその戯曲を知っていると分かっていて、そんな風に…

メールを送っても送っても
返事が戻って来なくなった時のことを思い出すと
悔やんでも悔やみきれません……




何の節目でもないですが
書いておきたい、と思いました

私は、あなたを忘れてはいません

あなたは、いつまでも、私の人生の一部です

お好きだった映画のVHSビデオ
台本のいくつか
頂いた数々のプレゼント
いっしょに通ったカラオケ店や珈琲店
白いキャップにぴかぴかの革靴
ニュージーランドで買った革ジャン
青い鳥の絵の煙草
公には書けない、すごい愚痴や、奥様のこと、娘さんたちのこと、息子さんのこと。
借金のこと、梅の木のこと、飼っていたコロちゃんのこと、好きだった女優さんのこと。
ワンちゃんのお散歩の途中で知り合った人と、内緒でデートしたこと、
喧嘩して縁を切った人たちのこと。
すみません、私が原因でけんか別れしてしまったご友人もいましたね……


他の誰も知らない顔のあなたを、私は知っている



離婚した時はすごく心配してくれましたね…
うちの子どもたちに下さったお菓子、図書券、お手紙。
あなたのお父さんは、僕に似ているね。そう仰って。
あの時は、僕にはまだ孫がいないから、あなたの息子さんたちに、って。




時々ね。
思い出すんですよ…

何の記念日でもなく何の節目でもないのに

ふと後悔と懐かしさが溢れ出すのです――。






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